東京港区住まいで自動車持ちなので、需要があるんじゃなかろうかと思いAnyca(エニカ)を使ってみました。
自動車は飼っているとお金がかかる代名詞みたいなものなので、少しでも本人に稼いでもらおうという魂胆です。
ここで考えなくてはならないのが、「港区という土地」と「レンタカーとの兼ね合い」でした。
港区は高い車が多く、レンタカーも高い。
これは意識しました。
港区は本当に高い車が多いです。駐車場の料金が高いので当然ですが、あまり安い車がありません。
高い車ですと45000円というものも。良い車なので当たり前ですが、シェアリングで借りる車だということを考えると、私みたいな人には敷居が高い気がします。
あくまでも「カッコイイ車に乗っている俺カッコイイ欲求」は満たしてくれると思いますが、少し使おうかなーっていう人はまず無理でしょう。
なんせ車も車です。
私はとても気に入ってますが、オレンジ色のハスラー。
精々「混んでいる駐車場でも迷わず自分の車まで到達できる俺カッコイイ」という位なものです。色が目立つだけですわな。軽自動車だし。
そこで、料金を相場より下げました。
港区の真ん中だからこそ、「ちょっと借りる軽自動車」枠のライバルが少ないのが大きなメリットだと考えています。
軽自動車ならではの生きる道です。
また、平日もそれなりに下げています。
これは、私が平日に使わないので、それであれば飼っているよりは動かせる可能性を探した方がいいということで試しました。
休日1日4000円。平日だと2500円という格安さ。安さ爆発です、ま、「港区では」の枕詞が付きますが。
「聞いてください、このお値段。もうレンタカーなんて借りられません!」というテレビショッピングの声が聞こえてくるようです。
なお、収入としては、設定金額の90%が入ってきます。
さらっと書いていますが、これはなかなかいい商売です。
この手の営業とプラットフォームの提供は全てDeNAに任せて、自分は当日と貸す返すというオペレーションだけですので、非常に効率はいいと思います。
営業をきちんとしたければ今回のようにブログを書いたり、写真を綺麗に撮ったりすることが主な営業活動になりますが、港区の軽自動車がどこまで求められているのかを測定する位の気持ちでいます。これで生計立てる訳ではないので、それ位の軽さでやれるのもこの手の商売のメリットです。
増えるシェアリングエコノミー
典型的には個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸出しを仲介するサービスであり、貸主は遊休資産の活用による収入、借主は所有することなく利用ができるというメリットがある。貸し借りが成立するためには信頼関係の担保が必要であるが、そのためにソーシャルメディアの特性である情報交換に基づく緩やかなコミュニティの機能を活用することができる。シェアリング・エコノミーはシリコンバレーを起点にグローバルに成長してきた。PwCによると、2013年に約150億ドルの市場規模が2025年には約3,350億ドル規模に成長する見込みである。
出典:総務省:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc242110.html
PwCの出した「The sharing economy – sizing the revenue opportunity」には以下の図がありました。引用させていただきます。
今後今のレンタルと同等の規模まで拡大していくというものです。
確かにこれだけ簡単にシェアできるのであれば、今後どんどん増えていく気もする一方で、どこまで手間を省けるか?が勝負になるでしょう。
シェアリングエコノミーの可能性を探してみる
現在、海外では主に以下のようなサービスがあります。
出典:総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究」(平成27年)
この手の商売を考えた事がありますが、レンタル業者との区別がつかないのが難しい所でした。
まず考え方としては、「今持っている資産で高いものから並べる」事をします。
多くの方は「家」が上がるでしょう。これをシェアするのがAirbnbですね。
高い買い物ですが、多くの遊休時間がある人もいます。
その人が貸せばいいですし、何より家は動かないので、相手が勝手に来てくれるというのもメリットでしょう。
次がやはり「車」ではないでしょうか。
Uberであり、Anycaであり、ライドシェアサービスのnotteco(ノッテコ)などもこれに当たります。
問題はその次です。
果たして何がシェアできるかを考えていました。継続中ですが。
例えば私はカメラを持っています。
これをシェアリングエコノミーのプラットフォームに載せる事ができるか?を考えましたが、手間の割に恐らくお金になりません。
これ位の金額だとレンタル事業と変わりありませんし、既にあります。
個人対個人だからと言って安くする事は可能でしょうが、配送代に保険(保障)、連絡の時間を考えたら割に合いません。個人で融通するので、使えないかもしれませんし。断りのメールをするだけでも面倒に感じるでしょう。
また、1日1000円で貸したと仮定して、1週間連続で借りたい人であればいいですが、果たしてそんな人がいるでしょうか?
それだけで7000円になってしまいます。デジカメが新品で15000円位で買えてしまう以上、商売になるとは思えません。
息子の運動会で借りたいので1日だけ、イベントがあるから借りたいので6時間とか細切れになればなるほど疲弊していきます。
友達同士の貸し借りならいいですが、それをある程度不特定多数の人にとなると赤字事業を延々と続けることになります。
金額がある程度高いもので遊休時間が長いものという条件を満たさないといけないのですが、車でも数千円で借りられる以上、あまり高い金額をつける事はできません。そう考えると、次のシェアできるものはモノではないかもしれませんし、今の枠組みを壊すしかありません。
案:コンビニの活用
これは考えられる1つです。
特に都内であれば至る所にありますし、24時間開いています。
しかし、問題は受け渡し方法です。
これ以上定員さんに仕事を増やすのは気が引けます。昔はレジ打って商品を陳列していれば良かったのに、最近はドーナツを揚げたり、ボタン1つとはいえカフェオレを作ったりしないといけません。
これ以上負荷を高める訳にもいきませんので、例えばボックスを用意しておきます。
そのボックスは送られたキーを入れると開くようになっていて、その中にシェアしたいものを入れておくというものです。
貸し手は決められた時間までにその箱に入れておく、借り手はキーを使ってその物を取り出して決められた時間にまたボックスに戻しておくというのは頭の中では成り立ちます。
が、ここで問題になるのは
- インフラ(箱をどれだけ設置できるか?)の初期費用
- 保障(物がなくなる、借りパクされてしまう)
が大きな壁です。
例えば車などは貸す時に顔が見えるからいいですが、知らない所で借りられたら当然返さないなんてことは起こり得ます。
保障だけで赤字になりそうな予感すらします。
コインロッカーを活用できればインフラ面ではクリアできそうであるものの、それも同じ問題にぶち当たります。
案:図書館の活用
コンビニに近いですが、「貸す作業」は今の業務と同じですし、これはコンビニよりは可能性はあるんじゃないかと考えています。
一応職員の方から借りる事になれば善意に訴える事も出来ます。
貸し手は図書館に「貸します」と申請して置いてもらいます。
借り手は決済済みのスマホの画面でも持っていき、身分証明書をコピーして貸します。
これの問題は時間が限られているということでしょう。イベントが20:00までなのに図書館が19:00で閉まったら返せませんし、精密機械の場合は返却ロッカーも使えません。上京した人がそこで借りたのに当日返せずにもう1泊したとかだと余計高くつきます。
が、例えば図書館内で使うものであれば可能性はありそうですね。パソコンとか。
その場でパソコンを借りられるとかであれば多少は使えるかも、と書いて思いましたがそれは漫画喫茶がありますかね。
でも漫画喫茶が無い所であれば勝負できる気もします。値付けが難しいですが、1日500円でも使わない遊休PCが1ヶ月10日稼働し、月5000円なら「まあいいか」となるかもしれません。
案:ボックスの活用(時間課金の設定)
これは妙案かもしれません。
ボックスと組み合わせます。
定額制にするからいけなかったんです。そうだよなー。定額制だから盗まれるという心配が出てくるんだ。考えてみるものです。
登録のクレジットカードを使ってボックスを開けます。
そこから課金スタート。時間で貸します。
返さない限り延々と課金されます。無くしたら全額その人が保証するようにします。借り手が弱いと思うかもしれませんが、基本は人の所有物なので無くしたり壊したりしてはダメです。
そうすれば返さないということがなくなるでしょう。
ボックスに入れてスマホで写真を送ります。一応ボックスに入った段階で課金は終了ですが、万一データが正しく飛んでいなかったとなればずっと延々課金されてしまいますので、不当な請求をしてしまいます。
そのため、万一そういうことが起きた場合、目視できるようにしておいた方がいいでしょうし。
やはりボックスの初期費がかかりますが、それさえクリアできればカメラとかもシェアリングエコノミーが成立するかもしれません。
今後のシェアリングエコノミー
なかなか面白いのはRoadieというサービスです。
これは宅配業者の代わりに空いた車のスペースを使ってモノを運ぶというシェアリングサービスです。
Uberはヒトを運びますが、これはモノを運びます。
空気を運ぶよりは少しでもお金になれば、の精神です。
ただ、家まで物を送り届けるか、地元の郵便局なりヤマトの集積場なりに届けるのかでだいぶ変わりそうですね。
ラストワンマイルをどうするのかが鍵になりそうです。
他にもこれは私が考えたものですが、「買い物シェア」というのもできそうな気がします。
これは例えば「私、この秋にフランスに行って○○というブランド店に行くんだけどどう?」って呼びかけます。
それで「これ買ってきて!」というサービスはどうでしょうか?
大量に買うと色々と問題もありそうですし、これもドタキャンという問題もありそうですが、可能性はないかなって思います。
事前にクレジットカードから金額を引き落としておき、物が届いたら正式に買ってきてくれた側にお金が振り込まれます。
帰国後1週間以内に物が届かなかった場合、買ってこなかったと判断してお金は戻ります。
買ってきたけど受け取りがなかったという場合は、自分に物が戻ってきて引き落とされたお金は買い手に振り込まれます。
つまり、買ってきたけど受け取らないというのがお金も入らないし物も手に入らないと最悪なため、それは避けるでしょうという狙いです。
これを見て面白そうと思った方、是非一緒にビジネスを考えましょう。